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部長といふもの

今日は、ワタシについての5回目となる
少々シリアスになるので、よろしく。

実は、私は大きな労組の執行委員(役員)
単組としては2000人超の書記長をやっていたことがある
ジコマンの話ではなくて、そのときに出遭った出来事の報告と
わたしが『部長』という存在に思うことを上梓します

私を単なるパソコン青年から、「人間」にしてくれたのは
社会にでてからは間違いなく『労働組合』だ。

その経験は、私にものごとの捉え方、人間をどう見るかの
基本路線を築いてくれた。執行委員としても大変に鍛えれた。

『組合』というと
若いひとたちは「社会主義的」なものの象徴や
「ストライキ」を代表とする経営との対立組織というイメージがある
だろうが、当時の組合は(いまもだけど)
労働者の代表権を担う
いわば会社との交渉権を委任された代議士だった

そこには、すばらしい先輩たちがいた。

そして、会社というものの全体を理解したのもその3年間だ。
それまでは、机の上のことしか見えていなかった
いや…白状するとそれしか関心がなかったのである。

希望するSW開発部門に新卒で採用され、
その開発部のエースの下に入れてもらった。そのため、いまからして思うと
かなり驕り高ぶっていたと思う。

売り上げ?利益?⇒営業のシゴトでしょ。がんばって。
アカウント・勤怠管理⇒総務の仕事でしょ。かんけーないなー

売り上げの数値を部会で見せられても、
上下のみチェックし、あとは課せられたテーマであるアルゴリズムの世界に
埋没していった。それが自分のシゴトだと割り切っていた。正直部長の話なぞ
部会の途中で忘れていたし、それで何の弊害もなかった

そのあとおこる顛末は、前回までのブログの内容に任せるとして

本節では、執行委員をやっていたときに体験したある事件について話しておく

これを体験したことによって

私は「ウエノヒト」が偉いという概念を抹消してしまったのである。
それでははじめる

ーーー
組合には『選挙』というものがある。
組合員のなかから、
コレはとおもう代議士機能を果たせる者を選出しなければならない

そのため、選挙であるがじつはあたりをつける。いうなればお願いするのだ
だれでもいいというわけにはいかない。組合の代表だから、自分勝手な者
自分のことだけ考えている者はたとえ立候補でも除外しなれければならない

あくまでも『公』を意識できる人間でなくてはならない

それで、見所のある者を選出し、議員に立候補してもらうように
お願いするのだ。
ただし、殆どの者が辞退または難色を示す。
当たり前である。執行委員は手当てはでるものの、
かなりの自分の時間を手弁当で拠出せねばならない。
また、経営陣と渡り合うため、
「目をつけられる」のではないかという危惧もある

それでも、ゼッタイこの人は必要だと思ったら、
執行委員・役員で、その人の『折伏』にかかるのである。

そのときに協力要請をするのが、もうすでに組合を脱している管理職の上司だ
この組合と職制の「説得」により、首を立てにふってもらうというわけである

(わたしの場合は、最初からやってみたいという気持ちがあったのでそこまで
 はやられなった)

対象となったのは、課長前の主任だった。

最初は申し出に対しては頑なだったので、事前に部長をよび、
組合にこの人は必要だ、と説明をして、協力を依頼した

部長は、『よし、わかった。出す』と、快諾してくれた。
営業統括の首領(ドン)といわれている男をオとしたので
仕事は99%完了となったかに(その時点では)思えた。

そこで、私、職場の部長、そして他の役員2名にて
改めてその男に立候補のお願いをしたのである。

もう少しで折れそうなところで、
一度職場に残務があるため戻りたいという。
「それなら戻ってきたら返事を聞かせてください。」
と帰した。

すると、男は、同僚の課長全員(5,6人)を引き連れ、
帰ってきた、そしておもむろに
「やっぱりやらない」という
ついてきた課長も口々に彼が執行委員をやることを反対した
厳しい口調で主張する先は、われわれ組合執行委員というよりは
その場にいた部長への憤りと強い指摘というように感じられた

私たち組合側としてみたとき
まずいことをしてくれたなとおもう反面 男を羨ましくも思った
やっていることはマチガっているが、男を助けたいというココロから
このような暴挙にでたのだろうが…しかし

課長たちは【組合の機能】を曲解しているのだ
あるいは、課長になる試練でそのことを忘却してしまっているのである
人数的な構図でいうと組合のつるしあげにちかい形に彼らは激昂していった

『ここまで嫌われているとはな…』

落胆の表情を見せるわけにもいかず、
粘り強く説得をつづけた。
なぜなら孤立無援になったわれわれに対し
快諾してくれた部長が、助け舟をだし、
間違った行動を示している部下たち全員をこの場で
正してくれるとおもったからだ。

…しかし、そうはならなかった。

板ばさみになった部長は、あろうことか
手のひらを返したように
こんなに職場で求められてる男はやっぱり出せないと態度を覆した。

唖然とする(カオには決してだせないが)われわれ。

『部長なんて、こんなものか…』

脳裏に浮かんだこの言葉を打ち消して、
私と役員は、顔を見合わせ、目で合図を送りあった。

『残念だけど、あきらめよう。』

…そして、口を開いた。

「職場の関係をこわすまでこちらもお願いできる立場にはありません。
 大変残念ではありますがあきらめます」

…意気揚々とかえる男と課長たち。
残った部長もばつが悪そうにそのあとに続いてそそくさと
職場に帰っていった。

残されたわれわれは、あまりの事態に言葉を失い
しばらく組合事務所の会議室は、沈黙が支配した。

ーーー
会社が変わってしまったのでもう詳細はわからないが
まだ、その部長は部長をやっているようだ。

私は、あの部長だけが特別な人間であるとは考えていない

部長という立場の危うさ(課長連あっての立場であること)
人間としての格の低さ
そして、信念のなさ

をまざまざとその部長は見せ付けてくれた
『エラくなるということは、こういうことなんだな…』

…他もそんなに変わらないだろう。

部長になる人間とはこんなものだ
否、こういうことができないと部長になれないということだろう

本件のような話ならばまだまだ印象強く覚えていることが
あるので、折を見て紹介していく。

本日はこんなところで。ちょうどバスがついた。また明日。

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