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タイヨウのうた

ううぅ…「病気もち(エピソードはココログにて既出)」の朱色会は、
『病(やまい)モノ』にヨワい(号泣
映画をみると決めている人は、観てから読んでください。

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物語は、七里ヶ浜の海が見える夜明け前の町並みから始まる。

この物語は、病のためずっと受身にものごとを捉えていた女の子が
ある青年と出会い、活きるということに意味を見いだし、そして
生きることの意味をつかんでいっ(た)物語だ。

物語か…物語に片付けてみたくなるXPという病気は確かにこの世に
存在し、いまこの瞬間にもこの病と戦っている本人や家族がいること
は現実に存在することはいうまでもないことだ。

さて、彼女が受け取った病とは、
色素性乾皮症 (Xeroderma Pigmentosum)は、現在の医学では不治とされる。
いつ、発病してこの世とおさらばするか分からない彼女は
学校にいくこともできず、太陽がでている間は、【そと】に出ることもできない。

子供のころから、このことばを自問自答していたのだろうな。

『ワタシ。ナンデウマレテキタノカナ…?』

16歳ともなれば、ジブンがどぅなるのか。調べもつく年頃だ。
そして、なんといってもタニンとはことなる人生を送り、終えることにも。

そんな彼女のたったひとつの楽しみは、
「唄をうたうこと」
そこで夜、ひとりでギターを持ち出し、
ストリートライブを、七里ヶ浜の静かになった駅前で開く。

そうなのだ。じつは、観光地の駅前はじつは夜ともなるとこうなる。
リアリティーがあった。

そしてもうひとつが、いつも「毎朝、寝る前」に窓から見える青年。
(彼女は、昼夜が逆転している。食卓をチェキしてみてください)
バス停にて友人たちと待ち合わせをして、
朝の波乗りを日課にしている男子高校生。サーフィンが大好き。

時刻表がじゃまで顔が見えないので、バス停の標識をずらしてみたりする
彼女は、ついに、「見てるだけ」では我慢できず、ライブをやっている最中に
通りかかった彼に、尋常じゃない告白をする。

この映画の話は、
彼女がそれをしなければ何も始まらないストーリーとなっている
ところは、この映画で表現者がいいたいことが隠れている部分だ。

普通な生活を送れない彼女であることを知った青年はそれでも
彼女を支えていこうと決める。

彼女を支える家族・友人・恋人から受け取ったプレゼントは、活きる
証として彼女が好きな唄をCDにすること。

岸谷五朗さん。XPの娘をもつ父親を好演。
朱色会と同年代だけど、「若ェ~。」カラダ鍛えているな。
男親にとって年頃の娘は、どぅあつかっていいか分からないところの
ぎこちなさと、父親の優しさと哀しみに溢れた演技が光る。

麻木久仁子さん。五朗さんの妻を好演。お母さん役
抑の効いたいい演技でした。これまた「若ェ~。」
年上とは思えない。

主役のYUIさん。
まったくの新人だけど、歌手だけでなく女優としてカメラに怖気づかない
度胸のよさが、主役の役柄をどぅどぅと演じていました。

親友役の通山愛里ちゃん。
イマドキの女子高生をぴちっと演じてましたね。ぴちぴち。

本編に出てくる俳優でいちばん
好感触だったのが、恋人役の塚本高史さん。
ま、青春まっただなかの好青年を熱演というか自然な演技が
悲しいお話の光となっていたように思う。
まっ、なかなかこんなダンシいないけど、よく探せばいるもんですよ。
…いや。そんなにはいないか。

…たんたんと物語が進んでいくように
 たんたんと彼女の病状も進行していく。

そして、物語は、七里ヶ浜の海が見える夕景で終えていく。
彼女の歌が街中に流れたとき、それは彼女がこの世に生きた証拠となった。

唄のもつパワーとはこういうものだ
人は肉体としては潰える。しかし、魂(精神)は、この世に生き続けるのだ
唄(音楽)を生業にしている人は、その「証」を唄として想いを残していく。
そして、このことをしっかりと表現したこの映画も
おそらくはこれからずっと、誰かに受け取ってもらえるに違いないのだ。

朱色会の仕事は…どぅなんだろうね。

この映画のテーマは、「生きるイミ」。
「今」は、これが見えにくく、そして探しにくい。それは認めるところだ
しかし、やはりそれを見つけることができたものが
この世を「確か」に(行)きていける。
実は、この「命題」は、病気の方のみが考える問題ではなく、
元気に映画館に通えたり、ブログを読むことができる
健康な人間も考えることが重要なことだとは思うのですがね…。

YUIは、高史と出遭う前は、「あたしなんかさァ~」を発しており、
高史は、YUIと出遭う前は、「オレナンテ…」を連呼していた。
物語のふたりは、そのコトバは発しなくなっていった。読者にQ。

「貴方はどうですか?」

日常(まいにち)と向き合う真っ当な方法として、
いま一度よく考えてみたいことではないだろうか?

…生き方に、偉さや善悪を持ち込むことが恥ずかしくなる映画だ。
 「タイヨウのうた」とは朱色会にとって、…そんな映画です。

評価:82点 ゆっくりとしたトキが流れる、映画館に入るときに
   ご自分のココロのクロック数を下げておくこと。

正しい生き方とは、自分なりに精一杯生き抜くこと。それだけだ。

…海の近くに、住みたいなと…ふと思った。

「ねェ!!あたしのこえ、聞こえているよね!!」

「あぁ!! タイヨウが沈んだら、逢いにくるよ!」

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