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日本沈没 & 時をかける少女

「秀作リメイクとはこぅいうことさ!!」

…朱色会の心中、いや、心底を奮わせる映画2本に、
今日は、幸運にも出遭うことができた。

「日本沈没」そして「時をかける少女」
どちらもリメイクである。そして、どちらも旧作は
日本映画界に金字塔を打ち立てた2本だ。

…よくぞこの名作2つに挑むことにしたもんだ
と映画を観る前はあまり期待していなかったんだけど、
存外の感動と製作者の表現したかったことを
受け取ることができたので、
朱色会が受け取ったものを、読者にお届けしよう。

ーー
まずは、「日本沈没」から。

久しぶりに「腰が抜けるほど」感動した。

テーマは、他人の心に託せるものはなにか?

映画というものは、表現者が、著したいものを直接著すことがじつは
少ない媒体であることは、朱色会の記事を読んでいる読者ならばすでに
気づいていることではあるとおもうけど、敢えてまた解説しておこう。

実は、この日本は、「沈没しかかっているもの」がある。
(水中に)没する一歩手前だ。しかし、その時期は迫っている。

国土ではない。もちろん東海地震の危機管理のことでもない。
それは…

自分の命を他人のためにどれだけ使えるか ということだ
残念なことであるが…ほんとぅになくなりつつある。
どれだけ、他人のことを考え、行動していくか?

今(現在)は、そしてこの「日本」ではなにが進行中かというと、
全てを「ジブン」を中心に考えるということだ
危機がせまったとき、暫定総理と同じ行動・言動をとらないと言い切れる
人がどれだけいるだろうか?

この映画は、それらの沈没を阻止することを目的として、
その方法として、かの映画を題材に選んで表現したものだ
以前は当たり前に我々「日本人」に身(ココロ)についていたもの
それを取り戻すために、この映画は生まれた。

…ということは全てお見通しだ。

ーー

相も変わらず、コウの眼力は強い。県庁の星でも魅了されたけど
コウの瞳には瞬殺される。彼女ほど「瞳は口ほどにものいう」を
文字通り(体現)できる女優は世界にはいないだろうな。

役作りのため、さらにブラシュアップされたクサナギくん。
うーんもはや俳優としての力量はあの5人のなかではぬきんでた存在感を
発揮できるようになったとおもう。
映画俳優と認めるところとなった。できれば専業してくれないかな。

大地さん。国を救う女性としてリーダシップを発揮する。
一人でも命を救うことに奔走する。

それを任じた首相役は、石坂さん。こぅいう役回りは多くなったけれど
この映画のなかで、旧来の日本人ならではの
印象的なアンチテーゼを吐くこととなる。

潔さを尊ぶか…。たしか日本(古来)大事にされてきた概念である。
いまは…どうなのだろうか?

危機を察知する地質学者は、トヨエツが文字通り怪演。
いやー役にはまりまくってました。

みっちー。またがんばっていたな。壮烈な最期。
もう、美少年は「卒業」だね。

起用の妙についてもぅ少々言及しておくと
俊夫の姉を演った姉は、かの「夏子の酒」の和久井映見。
数十秒の出演だが、登場人物の過去まで彷彿させてくれる
映画の枠外の世界までを観客に把握させてくれるとてもいい起用だ。

その他、端役でもピリリと効いたスパイスを感じさせる起用が
心地よい。
多用ではあるけれど、ツボを抑えたとてもいい配役だと感じた。

ーー
朱色会の最大泣きシーンは
しんかい2000がクレーンから海中に下ろされていくところ
整備員たちが見守る中で、海中へ没していくときの整備員たちの
表情や眼差しがとてつもなくせつなくてやるせなくて
朱色会のココロを打ち抜いてしまいました(泣

そうしてもうひとつ、もはや朱色会ダム決壊となったのは
空いていた巣にツバメが戻ってきたところ
あやうく嗚咽を漏らすところでした(号泣。

ーー

…んで、話もいいが、
映像表現も頑張ってくれたなぁ。

これならハリウッドに見せても恥ずかしくないできばえ。

やっとこのレベルになってくれた。
どこ(世界)に出しても頭を垂れるひつようはない。
胸を張って披露できます。映像技術陣にも
大きな拍手を贈りたい!
迫力とリアリティのある絵作りを堪能できました。

ーー

評価:どこを減点できるというのだ。100点。
話・主題・役者・映像すべてOK!!

リメイクのテキストとしても
まったく新しい映画としても
大変に秀作となっている。是非、劇場に足を運んでごらん頂きたいと思う。

日本映画では、今年最大の収穫となった一本です。

ボロボロに切り裂かれていく日本。それは、むろん現実には目に見えないものだ。
切り裂かれているものはいったい何か?表現者が伝えたいことは
貴方のココロに生まれたはず。

誰かのために生きる。これを強くいえる人ほど、
そして実際に実行できる人ほど
実はこのような世の中においても、
正しくそして強く人生を生きられるのだ。
そんなことを考えさせられた映画でした。

樋口さん。こんなところでどぅでしょうか?

ーーー

そして、「時をかける少女」

テーマは、やるべきこと。

…この映画の旧作のヒロインは、
ほんとぅにブームとなった。その子は先輩と同じく
時代の寵児となった。

原田知代。

その当時の知代ちゃん(いまは知代さん)
はほんとぅにすごくて一世を風靡していた。

この話は、やろうとおもえば実写でできるわけなのだが、
真琴を演れる 娘さんが見つからなかったのだろう。
映画女優を志す娘さんたちは、この事実にきちんと向き合ってほしい。

そして、朱色会を歓喜せしめたのは
タイムトリップ(本編ではタイムリープという)表現として
欠かせない
天地転換がセオリーどおりに組まれていることだ。
意外とこれに気が付いてない方が多いね。

『時』。それはとりもどせないもの
そして、どの瞬間もじつはカケガイのないもの
ないがしろに扱ってはいけない『時』
それに気づいた真琴は変わっていく
そして、「あること」から逃げなくなった。

観客だれもが彷彿させる学園生活も、素直にしっかり描かれている
点は評価したい。ただし、背景の出来に、人物が浮いて見えるシーンが
いくつかあった。

この映画の真の受け手は誰かというと
真琴と同世代の高校生たちだと思う。

医者をやることを先んじで決めた功介は
真琴に「オマエはどぅするんだ」と何回も聞く。

…シンロ
そうだ。確かに朱色会もこの分かれ道に立ったなぁ。

結局好き嫌いで決めたけど。文系・理系の2者択一なんて
いまにして思えば笑っちゃう選択肢だったね。

あんなの、あの当時は決めることは不可能なのだ
まず、社会というものがわかっていないし、
なんにしろ、「ジブン」という存在があいまいだ。
だから、ムリに選ぶしかない。エイヤっ。
…それに、人生の先輩として一応バラしておくけど、
 この分かれ道はすぐに合流する。

千昭は、未来でまっているといった。
真琴は、どんな未来を、今、選ぶのだろうか?

評価:78点(旧作と比べても、そして新しい青春SFとしても
  どちらの見方にも耐えられる内容と質を持っています)

ーー

期せずして、(朱色会も今回は観てからそのことに気づいたのだけれど)
リメイクを2本立て続けにみて、再認識したことは
媒体をたがわずリメイクするときの成功の可否は、
原作あるいは旧作の主題(伝えたかったこと)ついて表現者が深く理解をし、
それと現在(今の社会環境や国際情勢)とどう組み合わせて
イミのあるものに仕立てるか だとおもぅ。

それを汲み取り、演者や製作スタッフに伝えることに成功した作品。
今日ご紹介した2本は、その作品に該当すると断言しておこう。

さて、またしてもたどたどしく
長文で申し訳なかった。貴方の『時』を私は奪ってしまいましたね。
読者に最後のQをしたい。

「貴方には、自分の命に代えても守りたい人が、いますか?」

・・・え?いない?う~ん。いないかぁ・・・

たまにこのような秀作・佳作に出遭えることはほんとぅに幸福だ。
見逃すのはもったいないから

…もぅ少し、生きていよう。

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