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ハチミツとクローバー

一言でいって、キャラクターで輝いている映画だ。
まずは、配役と起用に拍手を贈る

朱色会は、原作もアニメも見ていない。だから
原作ととくらべてどうかなどという講釈はできないことを
予め申し添えておく。そのつもりで。

ーー

ダントツにヨかったのが
メガネ:真山巧役の加瀬亮(専攻:建築デザイン)。
素晴らしいハマリ役。この映画に出演するために
うまれてきた加瀬亮(きっぱり。)
演技うめ~。これからも頑張ってほしい。

次点、にっこりと微笑んだ顔が頭から離れない。
花本はぐみ役のリハウス娘。蒼井優:(専攻:美術)
役者としてはまだまだで、記号化されてしまってはいるが
あの天性の微笑みで、最後まで引っ張ってくれる。

そしてやさぐれ青年をやらせるならば
このヒトでしょう!
元キャシャーンの森田忍役の伊勢谷友介(専攻:木工美術)
よくぞ、この若手陣に溶け込むことができた。
これがいちばんすごいことだ。

メガネに一途な山田あゆみ役の関めぐみ(専攻:陶芸)。
圧倒的な刺すようなまなざしが印象的だ
正直、このキャラ本人によくあってました。

そしてようやくでてくる主人公
ポスト山田孝之といわれる竹本祐太役の櫻井翔(専攻:建築デザイン)
泣き顔、似合わないね彼は。青春君。しばらくはこのような役回りが
続くだろう。

いずれのキャラクターもとてもわかりやすく描かれている。
読者のみなさんの周り、
或は自分のこととして写るキャラクターも多いのではないか
「いるいるこんなヒト。」

学園生活の「世界観」はともかくきっちりと表現されていたと思う。
学生生活のリアリティとして
「ごめん。このあとバイト」というのはとてもある。
携帯の使い方も非常に自然だ。

この5つの星星をとりまく
大学模様を切り取った佳作といえよう。
学園ものなので、メッセージ性は弱いが、いくつか紛れ込んでいる
製作者の伝えたいことを中心に解説しよう。

1.美術が売り物となること
どんな「天才」だろうと、ある日あることに気がつく。

そのことをよく著しているセリフがある。

「美術で、メシを食っていくとは、こぅいうことなんだ。」

そのとおり。
パトロンなしに、この世にでた美術家はひとりとしていないのだ
これは別に女性に限ったことではない。
そして、そのことは、別に美術に限ったことでも、ない。

2.告白をとりまく錯綜するココロたち
自分が好きな相手が、自分を一番好きという状態は、
この世間ではとても稀有なことだ。もし、あなたがそういう境遇ならば
貴方はもしかしたら、この世で一番幸福な人だろう。
そして、そうでないとき、
どうしていくかで次の未来が決まる。

・アキラメル
・どぅ思われようとも食いついていく
・相手の幸福をサポートする

などさまざまな選択した行為がじっくりと描かれていた。

3.自分の生きる道

学生たちの心のリアリティはよく描かれていた。
つまり、どう社会と仲良くやっていくか?

とくにこのような専門校ともなると
いわゆる「俗社会」とどう対峙するかについて
ガクセーたちは敏感となる

学生のほとんどの悩みはコレだ。

アタシ。ドウヤッテイキテイコウカナ?

その想いが
学生をまだやっているものにとっては共感するし、
学生をやっていたものにとっては反芻されるし、
学生をまだやっていないものにとっては発見となるのだ。

ーー

脇を固めるバイプレーヤーたちの輝きもひけをとるものではない。

花本修司役の堺雅人は、いつもの堺節をだしていた

ーー

評価:70点

さっぱりと作られすぎていていささか拍子抜けさせられるが、
さらりとした青春群像映画として、佳作といえるのではないか?

朱色会としてはメッセージ性がややうすくて物足りない感がでて
しまったが、いつも肩をいからせながら鑑賞しなくてもいいかなとは
おもう。青春のあのころの想いに浸りたいというかたは
サプリメントをココロに呑むつもりになって劇場におこしあれ。
心の修復というか、ノスタルジィを味わえるエステティックサロンのような映画

それが、「ハチミツとクローバー」だ。

劇場にあつまった人(ほとんどがピンの女性達)は、
そういったペイシェントだったことを報告しておこう。

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