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降臨

「どこに、しようか?」

厚く垂れ込めた・・・といってもそれは彼らの足元にある
雲の切れ目から、2人の男女が下を覗いていた。

「うーん。どこにしようかなァ」

「そうよね。」

よくみると男女といってもそれは幼児いや乳児のような
いでたちである。彼らは、あそこにしようか
いやあそこがいい・・・と口々に話している。

「なんか・・希望ってキミあるの?」

「えへへへへ、実はらくだに乗りたいんだよね~。
 だから、多分アラブがいいなぁ・・なんて…キミは?」

「うーん…きれいでゆっくりとしたところかな。」

「ふぅん・・・」

「あのね、最近は乗らないみたいよ。そのかわり鉄の馬なんだって」

「えッ!そうなの?それは・・つまらない。。」

どうやら、下の世のどこに「降りるか」品定めをしているようだ

「ね。そんなばしょなんてそんなかわんないよ」

「ま、そうだよな。歳をとっとら、自分の足でどこにでも
 いけるんだからな」

「それより、だれの2人の間にするか?これ、重要でしょう?」

「それは、こだわりたいね。」

「あたしね、あそこに見える男女にしようかな」

「え、あれ?多分にふつーじゃないですか?」

「でも、2人ともニコニコしていてよさそうじゃない?」

「あまいな」

「エッ?」

「あのふたり。リコンするんだよ。」

「え”」

「たくもう、みてくれで決めるなんて、天子にあるまじきだな」

「なによ。えらそうに。あんたはどうするのよ」

「オレは・・、アレにする。」

「え、ふたりとも元気なさそうだし、ぱっとしないわよ」

「だから、オレがいって彼らを暖める。かれらに明るさをあげたい。」

「・・・やるわねぇ」

「それじゃ、オレ、そろそろいくわ」

「あ、そう。決めるのはや。」

・・・というやいなや男の方はすぅ~~と消えていった。

「ふぅ。もういっちゃった。きがはやいやつ。」

『何をぐずぐずしとるのじゃ!』

「あ”、神様。」

『はやくオマエも決めなさい。』

「彼、あっちでの滞在4周期でいっちゃいましたよ。」

『うむ。わかっとる』

「っていうことは4周期でもどってしまうから、逆に哀しみを
 あたえて還ってくるんじゃないでしょうかね?」

『ばかもんッ、だからおぬしはだめなのち”ゃ』

「え”」

『あいつは4周期専用なのじゃ、一生分の幸福を4周期に凝縮して
 人間に渡しては還ってくるのじゃよ』

「へぇ~あいつそんなことやってるんだ・・・」

『おまえも、見習ったらどうじゃ』

「ちょっと感動しちゃったね。じゃわたしもそろそろ」

『うむ。がんばってきなさい!』

女のほうもすぅ~~と消えていき、神さまだけとなる

『がんばって、こいよ。ふたりとも』

しばらく、神さまは雲の切れ目の下を
・・・ずっと優しい目で眺めていた…

4周期が人間時間でいかほどになるのかは、
 実は神さまもわからない。

(おしまい)

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